こんにちは。岡崎友彦税理士事務所の岡崎です。
最近、長女のサピックスでの中学受験の勉強を見守る日々が続いています。
月水金曜の帰宅後に私と塾の振り返りをした後も、小学校の宿題が残っていたりして、休むことも必要なので心配なのです。
親子で試行錯誤しながら頑張っています。
さて、以前のブログで

について書きました。
私自身、この制度を利用しております。
三世代のつながりや教育への関心が深まるなど、価値がある素晴らしい制度だと実感しています。
しかし、この大変意義のある「教育資金の一括贈与の非課税特例」ですが、令和8年(2026年)3月31日をもって適用期限を迎え、事実上の廃止(終了)となる見込みとなっています。
今回は、国税庁の資料を引用・解説しながら、
「現在すでに利用している人は今後どうなるのか?」
「祖父母が亡くなった時、孫が23歳未満だったらどうなるのか?」
について解説していきます。


令和8年3月末で「教育資金一括贈与」は廃止(適用期限終了)へ
この非課税制度は、これまで何度も期間が延長されてきましたが、
令和8年度税制改正において「適用期限が令和8年3月31日まで3年延長」されたのを最後に、終了する方向となっています。
これから新たに制度を利用したいと考えていた方は、期限内の手続きが必要になります。
ですが、すでに利用している方にとって一番の不安は、
「今の口座はどうなるの?」
「将来使い切れなかったらどうなるの?」
ということではないでしょうか。
現在利用している方の今後はどうなる?残額への課税リスク
まずは、国税庁の資料の文章を見てみましょう。
簡単に言うと、「契約が終わる時(子どもが30歳になった時など)に口座にお金が残っていたら、その残ったお金に対して贈与税がかかりますよ」ということです。
もし使い切れずに残額に贈与税がかかることになると、一般税率が適用されるため、思わぬ税負担が発生する可能性があります。
現在利用中の方の今後の対策
現在利用中の方は、契約終了の期限(原則として受贈者が30歳に達する日)までに教育資金としてしっかりと使い切ることが最大の悩み解決策です。
そのためには以下のポイントを押さえておきましょう。
- 教育費の可視化と計画:
- 以前の記事でも書きましたが、この制度のメリットは「教育費の可視化」です。
- あといくら残っていて、今後の学費や塾代などでどう使い切るか、長期的な計画を立てておくことが大切です。
- 領収書の提出を忘れない:
- 塾などから領収書を受け取り金融機関に提出する親の手続きは煩雑ですが、期限内に提出しなければ引き出せません。
- 領収書は、支払年月日から1年以内、それ以外の方法を選択した場合は支払った年の翌年3月15日までに忘れずに提出しましょう。
祖父母が死亡した場合で、受贈者(孫)が23歳未満のケース
この制度を利用中、万が一、贈与者である祖父母が亡くなってしまった場合、
「残ったお金(管理残額)に多額の相続税がかかるのでは?」
先ほどの国税庁の資料を引用して解説します。
原則として、契約期間中に祖父母が亡くなった時点で口座に残っているお金は、「祖父母から相続で取得したもの」とみなされ、相続税の対象になります。
しかし、お孫さん(受贈者)が23歳未満であれば、特例として「相続財産には含めない(相続税はかからない)」という手厚い保護があります。
ただし、超富裕層(遺産5億円超)は例外!
令和5年度の改正で厳しいルールが追加されました。令和5年4月1日以降に贈与を行い、かつ亡くなった祖父母の遺産総額が5億円を超える場合は、たとえ孫が23歳未満であっても特例は使えず、残額に対して相続税がかかります(孫の場合はさらに「相続税額の2割加算」が適用されます)。
祖父母が死亡した後の払い出しの方法と、その後の扱いは?
祖父母が亡くなった場合でも、孫が23歳未満で相続税の課税対象にならなかったケースにおいて、今後の口座や払い出しは具体的にどうなるのでしょうか。
- 金融機関への届出が必須 贈与者が死亡した場合、まずは速やかに金融機関へ「死亡した旨の届出」を行う必要があります。
- 口座はそのまま非課税で利用継続 23歳未満であるため残額に相続税はかからず、口座の教育資金契約はそのまま継続されます。
- 払い出しの方法 その後も、従来通り教育資金として利用可能です。学校や塾に支払った後、これまでと同じように定められた期限内(支払日から1年以内、または翌年3月15日まで)に領収書等を金融機関に提出し、払い出しを受けます。
- その後の最終的な取り扱い(30歳到達時など) そのまま契約は継続し、お孫さんが30歳に達した日(30歳到達時に学校に在学している場合などを除く)に契約が終了します。もしその契約終了時にお金が残っていれば、最初にお伝えした通り、最終的にその残額に対して「贈与税」がかかることになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。 教育資金の一括贈与は、令和8年をもって制度が廃止される見通しですが、現在利用中の方やすでに口座にある資金については、ルールに沿ってしっかりと「教育費」として使い切ることで、引き続き大きなメリットを得ることができます。
親側の領収書提出などの手続きは少し手間がかかりますが、子どもたちの未来の選択肢を広げるためにも、計画的に活用していきましょう。

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